［税金］所得税法・法人税法等

退職所得の特色

退職所得の特色・特徴

税法・税務上の優遇措置・優遇税制

退職所得の特色としては、税制上、非常に優遇されているということがあげられます。

具体的な内容は次のとおりです。

1. 退職所得控除の適用
2. １／２のみが課税対象
3. 分離課税による低い税率

１．退職所得控除の適用

退職金は老後の資金であり、担税力が低いため、退職所得には、退職所得控除の制度の適用があります。

これは、退職金の金額から勤続年数に応じた「退職所得控除額」を差し引くという制度です。

２．１／２のみが課税対象

さらに、退職所得は長期間にわたる勤務による所得であることから、退職所得控除後の金額の１／２のみが課税されます。

これは総合長期譲渡所得について、その額の１／２のみが課税されていることと同趣旨といえます。

譲渡所得の課税関係（課税方法・税額の計算方法・納税方法）―①総合課税の譲渡所得

３．分離課税による低い税率

退職所得は分離課税とされていて、低い税率が適用されます。

つまり、総合課税の対象とされて他の所得と合算し、高い累進税率の適用対象にならないようにされているわけです。

これは、退職所得に対する課税負担は、退職した年度の他の所得の有無と金額と関係なく、一定にするのが公平である、との趣旨の基づくものとも考えられます。