[税金]所得税法・法人税法等

サラリーマンから個人事業主・会社まで所得税・法人税等の確定申告の便覧に。税務ハンドブックとして税金対策にも役立ちます。


損失


損失とは

損失の定義・意味・意義

「損失」という用語は、所得税法では、大別すると次の2つの意味で使用されています。

  1. ストックに生じる損失…所定の事由により資産の価値が減少する、または資産自体がなくなること
  2. フローに生じる損失…各種の所得金額(=収入金額必要経費)の計算上赤字になること

 

損失の具体例

1.の意味での損失の具体例
資産損失・貸倒れの規定

資産損失必要経費算入)
第五十一条 居住者の営む不動産所得事業所得又は山林所得を生ずべき事業の用に供される固定資産その他これに準ずる資産で政令で定めるものについて、取りこわし、除却、滅失(当該資産の損壊による価値の減少を含む。)その他の事由により生じた損失の金額(保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補てんされる部分の金額及び資産の譲渡により又はこれに関連して生じたものを除く。)…
居住者の営む不動産所得事業所得又は山林所得を生ずべき事業について、その事業の遂行上生じた売掛金、貸付金、前渡金その他これらに準ずる債権の貸倒れその他政令で定める事由により生じた損失の金額…

 

雑損控除の規定

雑損控除
第七十二条 居住者又はその者と生計を一にする配偶者その他の親族で政令で定めるものの有する資産(第六十二条第一項(生活に通常必要でない資産災害による損失)及び第七十条第三項(被災事業用資産の損失の金額)に規定する資産を除く。)について災害又は盗難若しくは横領による損失…

 

2.の意味での損失の具体例
損益通算の規定

損益通算
第六十九条 総所得金額退職所得金額又は山林所得金額を計算する場合において、不動産所得の金額事業所得の金額山林所得の金額又は譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額…

 

損失の分類・種類

1.の意味での損失の種類

 

2.の意味での損失の種類

 

 

損失に関する所得税法上の取り扱い

一定の「損失」が生じた場合は、所得税法上、負担を軽減・免除するためのさまざまな規定があります。

こうした「損失」はその内容・種類に応じて所得税額の計算過程における次の各レベルで考慮されることになります。

  1. 所得金額の計算
    1. 必要経費算入
  2. 損益通算
    1. 原則―損益通算の対象
    2. 例外―損益通算の対象
      1. 一定の譲渡損失…損失はなかったものとみなされる(当該損失については負担は軽減・免除されない)
  3. 繰越控除
  4. 所得控除

 



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  1. 資産―生活に通常必要でない資産
  2. 資産―生活に通常必要でない資産―具体例―自家用自動車(自家用車・マイカー)(サラリーマン・マイカー訴訟)
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