中小企業退職金共済―制度内容―通算制度
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通算制度とは
通算制度の定義・意味・意義
中小企業退職金共済制度には、通算制度と呼ばれる独特の制度がある。
この通算制度とは、企業が新しく中退共制度に加入する場合、加入前の勤務期間分についても掛金を納付することができる制度をいう。
通算制度の趣旨・目的・役割・機能
通算制度は、企業が途中から中退共制度に加入する場合についても、従業員の勤務期間に応じた退職金が支給できるようにするための制度である。
制度内容
対象となる加入前の勤務期間
対象となる加入前の勤務期間は、企業での採用日から中退共制度の契約成立日の前日までの、継続して雇用された期間となる。
1年単位で、端数月は切り捨てとなる。
ただし、10年を限度とする。
法人成りした場合
個人事業主が会社を設立した場合、実態が同じであれば、個人事業主として雇用されていた時期・期間も含む。
掛金月額
掛金月額は新規加入時の掛金月額と同額以下で、従業員ごとに選択できる。
過去勤務掛金月額(実際の納付月額)
過去勤務掛金月額(加入前の勤務期間分についても掛金を納付する場合の実際の納付月額)は、選択した掛金月額に一定の率※を乗じた金額となる。
つまり、掛金が若干高くなるということである。
※加入前の勤務期間に応じた掛金率と厚生労働大臣が定める率を足し合わせたものとなる。なお、掛金率は法令の改正により変更され、厚生労働大臣が定める率については、運用状況により毎年度変更される。
ただし、一度決まった過去勤務掛金月額については納付終了時まで変更されない。
過去勤務掛金月額=選択した掛金月額✕(加入前の勤務期間に応じた掛金率+厚生労働大臣が定める率)
納付方法
通算制度の対象となる期間内は、加入前の勤務期間分の掛金月額(=過去勤務掛金月額。つまり、過去の掛金)と加入後の掛金月額(つまり、今後の掛金)を合わせた額を毎月納付していくことになる。
なお、過去の掛金については、一括して納付することはできず、1カ月ごとに支払っていく必要がある。
毎月の納付額=加入前の勤務期間分の掛金月額(=過去勤務掛金月額)+加入後の掛金月額
通算制度の使用・利用・活用方法や使い方のポイント・実務
節税対策・節税効果・節税ツール
平成23年1月から、事業主と生計を一にする同居の親族のみを雇用する事業所の従業員も加入できることとなった。
したがって、特に新規加入時に通算制度をあわせて利用することにより、特に家族だけからなる会社などでは、より高い節税効果を得ることができる。
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