寄附金控除―要件―特定寄附金―具体例―指定寄附金
指定寄附金とは
指定寄附金の定義・意味・意義
指定寄附金(していきふきん)とは、公益法人等に対する個人または法人の寄付金のうち、次に掲げる要件を満たすものとして、財務大臣が指定したものをいう。
- 広く一般に募集されること
- 教育または科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に寄与するための支出で、緊急を要するものに充てられることが確実であること
なお、財務大臣が指定した場合は、告示するものとされている(法人税法第37条11項)。
指定寄附金の根拠法令・法的根拠・条文など
所得税法
所得税法上の指定寄附金については、所得税法第78条2項2号で規定されている。
法人税法
法人税法上の指定寄附金については、法人税法第37条3項2号で規定されている。
指定寄附金の分類・種類
指定寄附金には、昭和40年4月30日大蔵省告示第154号の指定による包括指定の寄附金とその他の告示の指定による個別指定の寄附金とがある。
- 包括指定の寄附金
- 個別指定の寄附金
指定寄附金の具体例
包括指定の寄附金
昭和40年4月30日大蔵省告示第154号により指定されている包括指定の寄附金は、次の4つに大別される。
- 学校教育関係
- 試験教育関係
- 共同募金関係
- 日本赤十字社関係
1.学校教育関係
- 国立大学法人等の業務に充てられる寄附金
- 日本私立学校振興・共済事業団への寄附金
- 独立行政法人日本学生支援機構に対する寄附金
2.試験教育関係
- 研究法人の試験研究の用に直接供する固定資産の取得のための寄附金
3.共同募金関係
- 各県共同募金会の共同募金
- 中央共同募金会、各県共同募金会への寄附金
4.日本赤十字社関係
- 日本赤十字社への寄附金
指定寄附金の位置づけ・体系(上位概念)
所得税法
特定寄附金
法人税法
指定寄附金は法人がする寄付金の一類型である。
なお、法人税法上、法人の寄付金の損金算入には一定の制限が設けられているが、その限度額を算出するために、寄付金は次の4種類に区分されている。
- 国・地方公共団体に対する寄付金
- 指定寄附金
- 特定公益増進法人に対する寄付金
- 一般の寄付金
指定寄附金の税務・税法・税制上の取り扱い
指定寄附金の所得税法上の取り扱い
寄附金控除の対象
指定寄附金の法人税法上の取り扱い
損金算入の可否
全額損金算入
指定寄附金については、支払った寄付金の全額を損金に算入できる。
消費税の課税・非課税・免税・不課税(対象外)の区分
不課税取引(課税対象外)
指定寄附金は対価性がないため、不課税取引として消費税の課税対象外である。
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