［税金］所得税法・法人税法等

税額計算の方法―原則―超過累進税率

税額計算の方法―原則―超過累進税率

概要・概略・全体像

税額の計算についても、所得金額の多寡による負担の調整が図られています。

すなわち、税額は、それぞれの課税所得金額に、超過累進税率または一定税率を乗じて求めるのが原則です。

なお、課税所得金額とは、課税標準から所得控除額を控除したあとの金額をいい、次の８つがあります。

1. 課税総所得金額
2. 土地等に係る課税事業所得等の金額
3. 課税短期譲渡所得金額
4. 課税長期譲渡所得金額
5. 株式等に係る課税譲渡所得等の金額
6. 先物取引に係る課税雑所得等の金額
7. 課税山林所得金額
8. 課税退職所得金額

１．課税総所得金額に対する税額

税額＝課税総所得金額　×　超過累進税率

２．土地等に係る課税事業所得等の金額に対する税額

次の①と②いずれか多い金額
①土地等に係る課税事業所得等の金額　×　４０％
②｛（土地等に係る課税事業所得等の金額＋課税総所得金額）×超過累進税率－課税総所得金額×超過累進税率｝×１１０％

３．課税短期譲渡所得金額に対する税額

税額＝課税短期譲渡所得金額　×　３０％

４．課税長期譲渡所得金額に対する税額

税額＝課税長期譲渡所得金額　×　１５％

５．株式等に係る課税譲渡所得等の金額に対する税額

税額＝株式等に係る課税譲渡所得等の金額　×　１５％

※上場株式等の場合、税率は７％となります。

６．先物取引に係る課税雑所得等の金額に対する税額

税額＝先物取引に係る課税雑所得等の金額　×　１５％

７．課税山林所得金額に対する税額

課税山林所得金額に対する税額の計算については、５分５乗方式が採用されています。

税額＝課税山林所得金額　×　１／５　×　超過累進税率　×　５

８．課税退職所得金額に対する税額

税額＝課税退職所得金額　×　超過累進税率