[税金]所得税法・法人税法等

サラリーマンから個人事業主・会社まで所得税・法人税等の確定申告の便覧に。税務ハンドブックとして税金対策にも役立ちます。


資産損失―対象―資産損失の対象となる損失―具体例―不動産貸し付けについて


不動産所得に関する資産損失の取り扱い

不動産所得資産損失の取り扱いについては、当該不動産が事業用資産業務用資産かによって異なっています。

事業として不動産を貸付けている場合(不動産の貸付けが事業的規模の場合)

事業として不動産を貸付けている場合(不動産の貸付けが事業的規模の場合)は、資産損失において全額必要経費となります。

なお、雑損控除の対象資産とはなりません(所法72①)。

必要経費に算入される資産損失の範囲―事業用の固定資産等の損失

 

業務として不動産を貸付けている場合(不動産の貸付けが業務的規模の場合)

事業以外の業務として不動産を貸付けている場合(不動産の貸付けが業務的規模の場合) は、その年の資産損失を差し引く前の不動産所得の金額を限度として必要経費とされ、 また、当該損失の金額を必要経費に算入するか、あるいは雑損控除の適用を受けるのかを選択することができます(基通72-1)。

必要経費に算入される資産損失の範囲―事業に至らない業務用資産の損失

 

事業用資産業務用資産との区別基準

事業用資産業務用資産との区別、つまり、不動産貸付けが事業として行われているかどうか(事業的規模かどうか)の区別は、原則として、社会通念上事業と称するに至る程度の規模で行われているかどうかによって、実質的に判断します。

次のページを参照してください。

業務用資産―範囲―区別基準

具体的には、建物の貸付けについては、次のいずれかの基準に当てはまれば、原則として事業として行われているものとしています。

  1. 貸間、アパート等については貸与することのできる独立した室数がおおむね10室以上であること。
  2. 独立家屋の貸付けについてはおおむね5棟以上であること。

(以上、『所得税タックスアンサー国税庁』より)

 

たとえば、一戸建ての住宅を3棟賃貸している場合には、事業的規模ではないことになります。

 



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  13. 資産損失―対象―資産損失の対象となる損失―具体例―事業上の債権の損失―貸倒れの認定基準と貸倒損失額―一定期間取引停止後弁済がない場合
  14. 資産損失―計算方法(必要経費に算入できる資産損失の金額)

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