[税金]所得税法・法人税法等

サラリーマンから個人事業主・会社まで所得税・法人税等の確定申告の便覧に。税務ハンドブックとして税金対策にも役立ちます。


給与所得―特色


給与所得の特色・特徴

給与所得には、次の大きな2つの特色があります。

  1. 給与所得控除制度の適用
  2. 源泉徴収年末調整・申告不要制度の適用

これらの制度の関係は次のとおりです。

すなわち、源泉徴収年末調整がセットとなった制度により、給与所得者の申告不要制度が可能になります。

そして、この源泉徴収年末調整の制度のさらに基礎となっている制度が給与所得控除の制度である、という関係にあります。

1.給与所得控除制度の適用

ある収入が給与所得に該当するとされると、給与所得控除の適用があり、給与等の収入金額から、給与所得控除額を差し引くことができます。

たとえば、フリーで、ある会社から委託費というかたちで仕事を受注していたのを、給与というかたちにすると、給与所得控除の適用となります。

つまり、事業所得から給与所得に変更することで、給与所得控除による節が可能となるわけです。

なお、給与所得控除は、次に述べる源泉徴収年末調整・申告不要の制度の前提となる制度です。

2.源泉徴収年末調整・申告不要制度の適用

給与所得のもう一つの大きな特色は、所得税の納・納付方法について、源泉徴収年末調整・申告不要の制度が適用されるということです。

すなわち、給与所得は、給与等の支払いの都度、所得税源泉徴収されます。

そして、その年の最後の給与等の支払いの時に、それまでに源泉徴収された金額と、その年分の所得税として本来支払うべき金額との過不足を精算する年末調整が行われます。

したがって、原則として確定申告は不要となります。

所得税に関しては、本来、申告納税方式が原則とされているのですが、所得税制上大多数となる給与所得者(サラリーマン)には、上記のような例外的制度が適用されることになるわけです。

また、給与所得者は、給与所得のほか、銀行の預金利子などの利子所得や上場株式の配当所得もあることが多いと思われますが、これらの所得についても、申告不要制度が採用されています。

利子所得の課税関係(課税方法・税額の計算方法・納税方法)

配当所得の課税関係(課税方法・税額の計算方法・納税方法)―例外―確定申告不要(実質的な源泉分離課税)

そのため、多くの給与所得者は、確定申告書を提出して納するということに不慣れです。



現在のページのサイトにおける位置づけ

現在のページが属するカテゴリ内のページ一覧[全 13 ページ]

  1. 給与所得
  2. 給与所得―特色
  3. 給与所得―範囲・具体例
  4. 給与所得―範囲・具体例―給与等―みなし給与
  5. 給与所得―範囲・具体例―経済的利益―現物給与
  6. 給与所得―範囲・具体例―事業所得との区分
  7. 給与所得―金額
  8. 給与所得―金額―収入金額が660万円以上の場合
  9. 給与所得―金額―給与等の収入金額
  10. 給与所得―金額―給与所得控除
  11. 給与所得―金額―給与所得控除―給与所得控除額の計算
  12. 給与所得―金額―特定支出
  13. 給与所得―課税関係(課税方法・税額の計算方法・納税方法)

現在のページが属するカテゴリのサイトにおける位置づけ



プライバシーポリシー