給与所得―金額―給与所得控除
給与所得控除とは
給与所得控除の定義・意味・意義
給与所得控除とは、給与所得の金額の計算において、給与所得者が給与等の収入金額を得るために要した費用等として、給与等の収入金額から控除することができるものをいいます。
給与所得の金額(=源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」)は、給与等の収入金額からこの給与所得控除額を差し引いて算出します。
給与所得控除の趣旨・目的・役割・機能
サラリーマンの必要経費等
給与所得控除は、給与所得者に対して、実際には支出していなくても、税法で定められて所定の計算式(または所得税法別表第五(年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表))で算出された金額を経費として、給与等の収入金額から控除することができる制度です。
つまり、給与所得控除は、いわばサラリーマンの必要経費です。
この給与所得控除額制度の(税金を安くした)趣旨としては、次のようなものがあります。
- 勤務にも必要経費が伴うから、これを概算的に計算し、控除できるものとした
- 給与所得は勤労による所得で、勤労以外に基づく所得に比べて担税力が弱い
- 申告納税の場合と比べると、源泉徴収により早期納付となるので、その金利相当分を調整する必要がある
ただし、事業所得などでは、実際に支出した実額の必要経費を差し引けるのですが、給与所得では、原則として、必要経費の概算としての給与所得控除額しか差し引けないことになります。
なお、実際問題として、源泉徴収・年末調整・申告不要の制度が適用される給与所得という所得類型では、給与所得控除は、その前提となる不可欠な制度といえます。
給与所得控除額の特色・特徴
給与所得控除額には、次の2つの特色があります。
給与所得控除額の計算
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