源泉徴収―対象所得―確定申告など他制度との関係

源泉徴収制度は、税金の前払いの制度なので、確定申告により清算をすることが原則とされている。

ただし、確定申告を行うかどうかを選択することができる制度（確定申告不要制度）や、原則として確定申告が不要になる年末調整という制度がある。

また、源泉徴収制度を利用して、課税を完結する（確定申告を行わない）制度、つまり、源泉分離課税という制度もある。

したがって、源泉徴収と確定申告など他制度との関係に注意をしなければならない。

利子所得は、サラリーマンの給料と同じように、所得税が源泉徴収される。

ただし、給料とは異なり、源泉徴収だけで課税が完結する（源泉分離課税）。

つまり、税金が差し引かれてそれで終わりということで、年末調整や確定申告で税額を再計算するということはない。

配当所得は、原則として、源泉徴収されたあと、他の所得と総合して確定申告（総合課税）をする必要がある。

ただし、一定のものについては租税特別措置法の規定により、確定申告を行うかどうか（確定申告不要制度）を選択することができる。

給与所得については、所定の計算方法で所得税が源泉徴収されたあと、年末調整が行われる。

したがって、大部分の給与所得者は、確定申告をする必要はない。

退職所得は、ほとんどが源泉徴収ですみ、確定申告をする必要はない。

その他の所得については、所得税が源泉徴収されたあと、原則として、他の所得と総合して確定申告（総合課税）をする必要がある。

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